こんにちは。ホームページコンサルタントの永友一朗です。
今日は島根県の出雲商工会議所様で「ホームページ、ブログ、SNSの使い分け」セミナー講師です。
この「ウェブ活用のために様々なITツールがあるけれども、いったいどのツールをどのような意図で使うのが効果的なのか?」というテーマのセミナーのご用命が増えています。
中小企業ウェブ活用の実務に則した、空論ではないお話をさせていただきます。
さて今日は「Facebookの個人アカウントを店名(企業名、会社名)にしてしまったときの考え方」というブログです。
Facebookをビジネスに活かしたい、商売に活かしたいと考えてFacebookの新規登録をする際に、本来、個人名の実名で登録する決まりになっている「個人アカウント」を、「〜産業」とか「〜商店」など、店名(企業名、会社名)にしてしまうかたがいらっしゃいます。
この入力欄には「姓」「名」と書かれているのですが、「もっぱら仕事でFacebookを使うから」という気持ちが出てしまい、あるいは「自分は(たまたま現時点でウェブ担当になっている)一従業員であり、仕事としてFacebookをやるのに個人名で登録することに違和感を感じるので」など様々な理由でFacebookの個人アカウント(の「姓名」のところ)を店名(企業名、会社名)にしてしまうのでしょう。
Facebookのアカウント作成やその受理はFacebookのスタッフが目検をしながら行っている…わけではないので、本来個人名を入れるところに店名(企業名、会社名)を入れてもそのままアカウント申請が受理されます。
そのように作成された「店名(企業名、会社名)のFacebook個人アカウント」を使って、当該担当者様は既存の取引先(経営者、担当者)などに「友達申請」をして承認され、交流を始めてしまうケースが多いようです。
しかし、わかりやすく結論的に言えば、「Facebookの個人アカウントを店名(企業名、会社名)にしてしまう」のは好ましいことではありません。
その理由は大きく3点あります。
(1)本来的には規約違反なので、Facebookからある日突然「アカウント削除」されてしまう可能性があるから
せっかく、しばらくFacebookで取引先とコミュニケーションを図っていても、ある日突然にそれができなくなるのは好ましいことではありませんね。「あの会社、なんかヤバいことしたのか?」などと、良からぬ憶測も産むかもしれません。要するに、そのようなリスクがあるということです。
(2)投稿内容が検索で引っかからないから
Facebookをビジネス(ご商売)に活かすための段取りとしては、
・ウェブ担当者や経営者様の個人名義で、まずは「個人アカウントを作成」する(Facebookユーザーになる)。
・その個人アカウントで「Facebookページ」を作り、情報発信をする
という流れが標準的でしょう。
このFacebookページは「検索にもヒットする」(ネット上に公開できる)というのが、代表的な活用メリットです。一方でFacebookの個人アカウントの「投稿」は、本来はプライベートな話が展開される場所でもあり、仕組み上も「検索にヒットしない」のです。
その店名(企業名、会社名)の“個人アカウント”でビジネスのPRをしようとしても、検索にヒットしないのですね。
せっかく手間と時間をかけて運営するFacebook。検索エンジンにヒットするのとしないのでは、まったく効果が違うわけです。
(3)コミュニケーションがはかりづらいから
ツイッターと違い、Facebookは実名登録であるが故の「相手が誰かがわかる安心感」というものがあります。実体がある感じ、という表現でもよいでしょう。
一方で個人名でなく店名(企業名、会社名)だと、確かにそのお店(企業、会社)の誰か、ということは分かりますが、ではどんな誰なのかという点で疑問が残り、話しかけづらいのです。
そうはいっても、悪気(わるぎ)がなくても知らずのうちに店名(企業名、会社名)で個人アカウントを作ってしまうこともあるでしょう。そんなときはどうすれば良いのでしょうか?
「個人アカウントをその名称のままFacebookページに変更申請する」という方法もあるようなのですが、永友事務所では以下の2点の方法をご提案しています。
【1】経営者様や役員様、従業員様のうち誰かが正式に個人アカウントを作成し、当該店名(企業名、会社名)で作ってしまった個人アカウントは破棄(アカウント削除)する
この【1】が最も順当な方法であろうと思います。もちろん、アカウント削除の前後で、店名(企業名、会社名)で作ってしまった個人アカウントのほうの「友達」にはその旨を伝えるとスムーズですね。
【2】店名(企業名、会社名)で作ってしまった個人アカウントはそのまま活動を沈静化させ、もっぱらFacebookページのほうで情報発信を頑張っていく
この【2】の方法は(1)のアカウント削除というリスクが残るものの、中小企業ウェブ運営の実務上はこの【2】を選択する企業様が多いのではないでしょうか。
いずれにせよ、Facebookなどのソーシャルメディアは「情報拡散ツール」ではなく「お客様とのコミュニケーションツール」であることを心がけたいですね。
今日は「Facebookの個人アカウントを店名(企業名、会社名)にしてしまったときの考え方」というブログでした。
いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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